今後の水環境保全の在り方について(取りまとめ)(素案)
http://www.env.go.jp/water/confs/fpwq/09/mat04_2.pdf
なる文章が公表されているようです。
だいたい5年ごとくらいにこのような文章が出てくるようですね。
全体的に特に目新しい記述はないものの、
p.10
4.水環境保全の目標について
の
(1)人の健康の保護に関する環境基準(健康項目)
のなかで、
「また、増加する化学物質に対応するため、毒性情報の共有化などによるリスク管理の推進
や、農薬などの曝露性が異なる物質のリスク評価手法の検討などを行う必要がある。」
といった記述がありました。
過去にもジマジンやチオベンカルブなどの農薬が
環境基準項目としてありましたが、
農薬の場合は使用時期が限定されるため
毎月一度程度のモニタリングでは曝露実態がほとんど分かりません。
使用時期に最低でも毎週一回のモニタリングを行うことで
ピーク濃度や曝露期間などの詳細が得られます。
別の評価では、農取法にかかわる評価の中ではやられていて
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水質汚濁に係る農薬登録保留基準について
http://www.env.go.jp/water/dojo/noyaku/odaku_kijun/index.html
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いわゆる「水濁PEC」として、
一過性の曝露を水中濃度の年平均にならしたもの
が評価に使われています。
ただ、これも年間の水中濃度変動をきちんと評価したものではないので、
これをやろうとするとモニタリングによる評価ではやはり限界があり
曝露モデルの活用が期待されるところです。
あとは基準値そのものも、ピーク濃度なのか
変動を年平均にならしたものをつかうのか、
などを考える必要もあります。
両方が必要になるという可能性もあります。
イメージ的にはアメリカでのCMC(Criterion Maximum Concentration)と
CCC(Criterion Chronic Concentration)のようなもの。
急性参照容量(RfD)からはピーク濃度としての基準
許容一日摂取量(ADI)からは年平均にならした濃度としての基準が
導けるのではないでしょうか。