遅くなりましたが報告。
7月15日に、国立環境研究所において、
公開シンポジウム
「ネオニコチノイド系農薬と生物多様性〜何がどこまで分かっているか? 今後の課題は何か?」
が開催されました。
私はトップバッターで講演を行いました。
200名以上の方にご参加いただき大盛況でした。
五箇さんの集客力は凄いです。
イベント運営の面でも大変参考になりました。
地元紙の常陽新聞には1面トップで記事が掲載されました。
http://joyonews.jp/smart/?p=9375
当日の様子などは以下のサイトに詳しくレポートされています。
バッタもん日記
http://d.hatena.ne.jp/locust0138/20150716/1437065147
いずれ発表内容は総説などにまとめて公表したいと考えていますが、
講演の中から、ここではひとつ
象徴的なグラフを紹介したいと思います。
ネオニコチノイド系殺虫剤7剤の出荷量の合計と、
FAXの普及率の経年変化を示したものです。
FAXの普及率は内閣府・消費動向調査、
ネオニコの出荷量は化学物質データベース WebKis-Plus
から得たデータです。
見事に一致することがわかります。
この高い相関(r=0.96!)は完全に偶然の産物です。
相関と因果関係の違いに注意しなければいけません。
経年変化が一致する(農薬の使用量と生物の減少など)というだけでは
エビデンスとしては非常に弱いものであると言わざるを得ません。
そして、そうこうしているうちに、
イギリスではネオニコチノイド系農薬の
クロチアニジンとチアメトキサムの使用が限定的に解禁へ動くそうです。
サイエンスメディアセンターに
この件に関する専門家コメントとして、
私のコメントが掲載されています。
http://smc-japan.org/?p=4126